Tuesday, June 29, 2010

骨にさわる


先週6月23日(水)24日(木)に沖縄を訪れた。23日は慰霊の日。17:30〜21:00、県立博物館・美術館で行われた「65年目の沖縄戦『骨からの戦世』」シンポジウムを聴く。「第1部:現場から」では、沖縄戦の戦死者の遺骨を収集するNPO「ガマフヤー」代表の具志堅隆松氏の講演。および昨夏から今春にかけて浦添市前田と那覇市真嘉比・西原で新たに発見された、100体を超える日本兵の遺骨を撮影した写真家・比嘉豊光氏の写真とビデオ作品を上映。激しくピントの外れるビデオカメラが捉えた、具志堅氏が頭蓋骨を洗っているうちにミイラ化した脳がこぼれ落ちてくるシークエンス、たぶん骨のさわり方(とカメラでのとらえ方)に感動。
「第2部:「骨のメッセージ」を考える」では比嘉氏に加え、詩人の高良勉氏、考古学者の安里進氏、沖縄現代史研究の豊見城和美氏、詩人・小説家の大城貞俊氏も加わったトークセッション。安里氏の提唱する遺骨を文化財とみなすことで発掘を公共事業化するプランなど、現実的な議論も多く勉強になった。
翌日、佐喜眞美術館で石内都展とその屋上から普天間基地の一部を見る。凪のようで恐ろしい時間。那覇に戻り激しい雨の中、宗元寺、天久宮と聖現寺、波上宮を回った。