Saturday, November 11, 2017

森山大道が語る都市、そして池袋の現在

11月16日(木)19時から池袋・東京芸術劇場で、池袋をめぐって森山大道さんの講演があります。私は聞き手として参加します。東京芸術劇場と立教大学の連携講座「池袋学」の一つです。詳しくは以下をご覧下さい。
http://www.geigeki.jp/performance/event182/182-1/

Wednesday, October 18, 2017

岸壁の父母

O JUN・カトウチカ両氏の共同企画による連続展の記録集に、2016年渡邉ひろ子個展「隣人について—その訪問の心得」に際して行われた鼎談の採録が掲載されました。

渡邉ひろ子・金川晋吾・倉石信乃(司会)「岸壁の父母No.3「隣人について—その訪問の心得」トークイベント第1回目」、カトウチカ編『岸壁の父母』岸壁の父母、2017年、234-256頁。
http://ganpeki-22.com
http://www.nadiff-online.com/?pid=122827770


Thursday, October 5, 2017

「群写真」考──東松照明におけるモダニズムの条件

今週末10月7日(土)、新宿のフォトグラファーズ・ギャラリーで行われるトーク・セッション「「群写真」考──東松照明におけるモダニズムの条件」に、土屋誠一さん、北島敬三さんと参加します。本会場での聴講はすでにキャンセル待ちとなっているようです。本イベントは、北島敬三WORKSHOP写真塾」の公開講座として行われます。
詳しくは以下をご覧下さい。

Tuesday, October 3, 2017

不透明について、再び

一昨日(10月1日)行われた横浜市民ギャラリーでの笹岡啓子さん、小原真史さんとの鼎談の中で私から話柄にした拙稿を掲示します。
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不透明について

 いつの日にか、私よりも若いあなたが齢を重ね、思うように足も立たず目も見えず耳も聞こえなくなる、誰もが遅かれ早かれ経験するはずのそんな未来の一日、今のあなたには実感が伴わないだろう老いた未来のふだんの動かない日、あなたは写真のことを遠い逸話の一つとしてふと思い出すかもしれない。
 その頃にはきっと、写真を仕事にして生活をしている人間がいることも、私の生きてきた時代よりもっと、あっさりと忘れられているかもしれない。
 いやそうではなく逆に、未来に写真は依然として親しまれており、キーを押して言葉を書き伝えるのとほとんど変わることがなくなった指先の一押しで、今以上に簡単にシャッター・ボタンを押し、いや押さなくても目の筋肉の働きだけで、それさえも要らず、好ましい写真を撮り伝えるようになっているのかもしれず、しかもその技術にはやはり巧拙は残り、その残滓の分だけ写真の仕事も残され、過去の写真の記憶も頻繁にアーカイヴされると同時に、検索も再生も格段に容易になっているかもしれない。
 無為な予想を連ねて感じるのだが、どちらの未来にも、シリアスな写真の命脈は、もはや保ちがたいように思えてくる。かつて印画紙という言葉に含まれていた「紙」の部分が現実味を喪って、写真一般に紙の重さがなくなって久しい、その分だけ写真はほとんど気散じと暇つぶしのために使い易くなる。写真の未来は液晶の未来と呼ばれもしたのだが、その名を冠した展観もすでに20年も前のことであった。
 今日の写真の表現に、それがシリアスであればあるほど、「不透明さ」が増している。それを透明なものに変えようという詐術も強まっている。そのことを、決して少なくない数の写真・写真家を育成する場であり続けたコニカミノルタプラザが活動を終えるに当たって、書き置きたいと思う。不透明というのは、分かりにくさとか咀嚼しがたさと言い換えてもよいし、無視されやすさともつながっている。かつて写真の良し悪しというのは透明であることの精度を問うていた。さもなければ、逆に故意に不透明な皮膜を人為的に施す技術の洗練を問うていた。いずれもいささか「不真面目」であったのかもしれない。ここでシリアスというのは、かつてなら写真自体という領土の保持を意思することに関わっていた。同時に写真とともにある言葉の独立性を保持する営為にも関わっている。写真をどこにも譲り渡さないこと。大恐慌後、アメリカ・ディープサウスの疲弊した小作農の暮らしに取材して成った、ウォーカー・エヴァンズとの共著『今こそ有名な人々を讃えよう』(1941)の序文において、作家ジェイムズ・エイジーは自分たちの本について次のように述べていた。

   複雑な事態が起きているなら、われわれがジャーナリストでも、社会学者でも、政治
  家でも、エンターテイナーでも、人道主義者でも、司祭でも、アーティストでもない
  立場で、だがシリアスなやり方でテーマに取り組もうとしているからなのだ*

 かかる複雑さを単純化しようとする、最近の「アート」にはびこるものは、饒舌で攻撃的な言葉とビデオ、つるつるとした円滑な言葉とドローイング、朴訥な言葉とアニメーション、粗暴で短慮からなる言葉とキュリオ、そのような組み合わせである。要するに「言葉+」で成り立っているのだ。写真をミディアムに据えるものも無縁ではない。新人から巨匠と目される存在の作品まで、あまねく大小の物語の復権は確実に起こっており、いくつかの話法に依拠した言葉が画像や事物を巧みに引率しながら、なんら恥じることがない。かくして成立するのはただ、透明な意味の乗物としてのアートであり、それを支える「乗り」の支配する環境・解釈共同体なのである。
 その傍らで写真はじっと己の不透明さに堪えている。そのまま写真を提示することさえ、ただちに不透明な隔たりを見る者に誘発するかのようだ。写真そのものはいつの時代にもあまりに素っ気ない。だが言葉を容易に寄せ付けない写真の素っ気ない相貌/身体だけに、私はむしろ写真の希望を見いだしている。写真という場所は、世界と歴史の不透明な厚みに触れる回路の起点たりうるはずだ。もちろん、写真自体の不透明な広がりを沃野と呼ぶことはできず、実際あまりにも甲斐なき荒野なのだが、それでも探究する価値がある。もっと分かりにくくあれ。観者をもっと高く見積もり、誇り高き難解さを貫いてあれ。それを簡明な身振りで達成しなければならない。写真を透明にする誘惑がずっと続いていくなら、いまこそ写真をもって言葉を断ち切れ。 

* James Agee and Walker Evans, Let Us Now Praise Famous Men, with an Introduction to the New Edition by John Hersey(Boston: Houghton Mifflin Company, 1988), xlvii.

 (初出:「不透明について」、コニカミノルタ フォト・プレミオ実行委員会編『2016年度フォト・プレミオ受賞作品集』コニカミノルタ フォト・プレミオ事務局、2017年、39頁。)

笹岡さんの参加している同ギャラリーでの「新・今日の作家展」は10月9日(月・祝)まで。http://ycag.yafjp.org/our_exhibition/new-artists-today-2017/



Thursday, September 21, 2017

クロストーク「爆心地の写真」

横浜市民ギャラリーで明日22日(金)から始まる、新・今日の作家展2017「キオクのかたち/キロクのかたち」の関連イベント、クロストーク「爆心地の写真」に出品作家の笹岡啓子さん、映像作家・キュレーターの小原真史さんと参加します。

クロストーク「爆心地の写真」笹岡啓子×倉石信乃(明治大学教授、写真史)× 小原真史(映像作家、キュレーター)10月1日(日)14:30~16:00
会場|4階アトリエ

新・今日の作家展の詳細は以下のとおりです。

Monday, August 28, 2017

研究会「今、写真を考える」

明日、京都の同志社女子大学で写真に関する研究会が開催されます。土屋誠一さんとともに報告者となり、前川修さん、佐藤守弘さんも加わったディスカッションにも参加します。

研究会「今、写真を考える」
日時:8月29日(火)15時から会場:同志社女子大学今出川キャンパス純正館308教室
報告:15時~15時40分土屋誠一(沖縄県立芸大)「われわれは何をもって〈写真〉とみなすのか 写真の条件の(再)確認」

15時45分~16時25分倉石信乃(明治大学)「島嶼性と写真記録」
ディスカッション:16 時40 分~18 時報告者+司会 前川修(神戸大学)コメンテイター 佐藤守弘(京都精華大学)

共催:科学研究費補助金 基盤研究(B)「アウタースペース/インナースペース/インタースペース・アートの美学」研究代表者 前川修(神戸大学)研究課題番号17H02286 

Tuesday, August 8, 2017

ImaginAsia 2017

私たちの大学院プログラム*が2009年から参加している国際学会・ワークショップ「ImaginAsia」は、8月4日から「Tokyo: A Trans-Asian City」と題して明治大学駿河台キャンパスをベースに開催中です。National Chengchi University(Taiwan)、Chulalonkorn University(Thailand)、Birmingham City University(U.K.)、Nanyang Academy of Fine Arts(Singapore)の教授・学生に加え、国内から京都府立大学と明治大学情報コミュケーション学部の学生さんも参加しています。明日午後1時からは、映像制作ワークショップの最終プレゼンテーションが駿河台キャンパスアカデミーコモンで行われます。

管啓次郎さんによる「ImagiaAsia 2017」の見事なステイトメントは以下からご覧下さい。
http://monpaysnatal.blogspot.jp/2017/08/imaginasia-2017.html

*今年度から、理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系から建築・都市学専攻総合芸術系へ改組・移行しました。