Friday, August 28, 2015

記録集 徳之島アートプロジェクト2014「母浜回帰」

シアター・カンパニーARICAの一員として昨夏に参加した、徳之島アートプロジェクト2014「母浜回帰」の記録集が刊行されました。このイベントを概観しつつ、特にプロジェクトのディレクターを務めた宮本隆司さんの取り組みについて触れた文章を寄稿しました。同書には、宮本さんの島の写真もふんだんに収められています。

「島の印—徳之島アートプロジェクト」、宮本隆司監修『徳之島アートプロジェクト2014「母浜回帰』徳之島アートプロジェクト実行委員会、2015年8月、73-80頁。
【英文(梗概):"Marks of an Island: the Tokunoshima Art Project," Ryuji Miyamoto, Tokunoshima Island Art Project(Tokyo: Tokunoshima Island Art Project Committee, 2015), 81-83.】


Friday, August 14, 2015

展評 「事物—1970年代の日本の写真と美術を考えるキーワード」 

東京国立近代美術館で開催中の「事物—1970年代の日本の写真と美術を考えるキーワード」展についてレビューを書きました。pdfでも読むことができます。

「あるエポケーについて」、『現代の眼』(東京国立近代美術館ニュース)613号(2015年8月-9月号)、2015年8月、10-11頁。
http://www.momat.go.jp/ge/publications/newsletter/

レビューでは触れられなかったことを以下に書いておきます。
・高梨豊作品「町」について、手許で一挙に見ることの出来ないしかも裁ち落としの巨大な写真集と、一挙に把握しやすいブックマットと額に収容されたプリントでは、「意味」が異なる。加えて、写真雑誌に掲載された初出時のイメージもまた、それらとは異同がある。このことは一般に、展覧会で提示される写真を歴史的に考察・評価する際に看過すべきでない課題。

・同様のことだが、アジェやエヴァンズの1970年代までの「作品」が、概ね写真雑誌に掲載されたイメージや少なくとも印刷物を元に同定され、言説化されてきたことに留意すべき。それらの多くはコントラストが強く、中間的な階調が消える傾向にあり、「オリジナル」のプリントとは明らかに異なる。さらに、事物展に展示されていたアジェのプリントは、アボットによってアメリカに移入されたものを原資とする「モダン・プリント」であり、いわゆるヴィンテージとも異なる。こうした変数を勘定に入れて、例えば中平卓馬やの大辻清司のテクストを再考することも必要になる。

事物展は9月13日(日)まで。
http://www.momat.go.jp/am/exhibition/things2015/




Wednesday, August 12, 2015

笹岡啓子 種差 ninoshima(にのしま)展 八戸市美術館

8月22日(土)から八戸市美術館で開催される笹岡啓子さんの写真展の関連イベントに、22日(土)と23日(日)に参加します。八戸の東、種差海岸と広島市中心部に近い似島の記憶に触れることになると思います。展覧会は9月13日(日)まで。

http://pg-web.net/news/keiko-sasaoka-201508/
http://www.city.hachinohe.aomori.jp/art/exhibition.html


Tuesday, August 11, 2015

書評 宮下芳明『コンテンツは民主化をめざす』

新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系では同僚の、宮下芳明さんの著書について書評を書きました。2008年からスタートした同専攻・系にとっても大きな成果だと思います。

「書評 宮下芳明著『コンテンツは民主化をめざす 表現のためのメディア技術』」、『明治大学広報』第681号、2015年7月1日、20頁。
発行は、明治大学出版刊から。
https://www.meiji.ac.jp/press/list/libertybooks/li_10_miyashita.html