Tuesday, January 29, 2008

EG Wordの終焉

昨日はちょっとショックだった。パソコンをはじめてもう長いが、ほぼ最初から使い続けてきたワープロソフトのEG Wordが販売を終了し、サポートも来年までという知らせが届いたからだ。EG Wordはわりと簡単な操作で感覚的に作業ができ扱いやすいかった。
http://www.ergo.co.jp

こういうのはありふれた事態だろう。マイナーなソフトが細々と生きながらえるほど斯界は甘くないのだろうが、しかしワープロソフトのような「手元」や生理に近く、思考の振幅を受け止めていくモノは多種多様なのが世の中にあふれていた方がよく、しかもファイル互換性も問題ないというのが理想だと思う。一つのフォーマットに収斂されていく作文機械とその頭脳という想定はありふれた悪夢だが、いまや現実に近いのかも。

Friday, January 25, 2008

ARICAのホームページ

写真や美術についての仕事と別に、以前から詩もしくは詩的なテキストを書いてきました。また2001年以降、シアター・ユニット「ARICA」の上演のためのテキストを書き、上演のコンセプトを考えることをつづけています。

ARICAの活動については、ホームページがリニューアルしつつあるので、こちらを時々のぞいてみてください。
http://www.aricatheatercompany.com/

来月には、ARICAがプロデュースする注目すべき公演「黒こげサンキュー」が実現することになりました。出演される首くくり栲象さんは、文字通り首つりを日課としているパフォーマーです。詳細は以下のとおりです。
http://www.aricatheatercompany.com/j/news/

ARICAプロデュース
首くくり栲象 Kubikukuri Takuzo
偶然★ワンマン★ショウ

黒焦げサンキュー

「不思議な偶然が重なって今回プロデュースすることになった首くくり栲象のアクションは、 どこか私たちARICAのスピリットと響きあっている、と思う」
藤田康城(ARICA演出)

出演:首くくり栲象

日時:2008年2月5日(火)→8日(金)8:00pm開演
9日(土)→11日(月・祝)6:00pm開演
(受付開始は開演の30分前より)

会場:神楽坂die pratze ディプラッツ
新宿区西五軒町 2-12
(地下鉄東西線「神楽坂」駅 1番出口より徒歩6分  有楽町線「江戸川橋」駅4番出口より徒歩10分)

料金:
一般/2,500円  
学生/1,500円(学生証をご提示ください)
※チケットは当日のみの販売です。
前売・予約での扱いはありません。開演前に直接会場にお越し下さい。

公演に関するお問合せ:
藤田康城 Tel. 090-9245-3724  aisuok@orange.plala.or.jp
前田圭蔵 Tel. 090-1446-0416 tarachan@fa2.so-net.ne.jp
安藤朋子 aa-tomoko@jcom.home.ne.jp

主催・制作:ARICA

首くくり栲象
1960年代の終わりから、路上、ギャラリー、劇場等、場所を問わずにさまざまなアクションを実践してきた。69年にはじめての首吊り行為を天井桟敷館でおこなう。以降、風倉匠、高松次郎、松澤宥ら美術家たちとの交流の中で、その表現を純化してきた。そして1997年より現在まで10年を越え、嵐の夜も吹雪の夜も、日々自宅の庭の椿の木で首を吊り続けるという孤高の行為を刻んでいる。2002年には東京バビロンでの劇場公演、翌03年からは、庭劇場で数人の観客を前にしてアクションを始めた。 今回はARICAの念願によって、1週間に渡る稀な劇場連続公演となる。

Sunday, January 20, 2008

澁谷征司『BIRTH』記念トークショー

2月2日(土)18:00〜20:00、青山のユニークな書店Book246のCAFE246テラスで、写真家の澁谷征司さんと対談することになりました。初の写真集『BIRTH』は、凄い勢いで写真集を作りつづけている赤々舎の新刊。近藤一弥さんが装丁をされています。近藤さんには、4月にスタートする私たちの明治大学大学院のディジタルコンテンツ系でデザインの授業を担当していただく予定です。

写真集はとてもfar outなたたずまいで、どこか懐かしい印象も受けました。かつて繰り返し聴いてたぶん無意識に影響を受けている(かもしれない)ロバート・ワイアットのポートレートが含まれているせいなのか。

イベントの詳細は以下をご覧下さい。
http://www.book246.com/item_special_f.html

また、澁谷征司さんのホームページも。
http://www.seijishibuya.com/

Tuesday, January 8, 2008

土田ヒロミのニッポン展「対談シリーズ」

東京都写真美術館で開催中の「土田ヒロミのニッポン」展を記念して、「土田ヒロミ対談シリーズ」が下記の日程で行われ、1月18日(土)の第一回目に参加することになりました。展覧会とイベントの概要は以下のとおりです。
http://www.syabi.com/details/tuchida.html

土田ヒロミのニッポン展
■会 期:2007年12月15日(土)→ 2008年2月20日(水)
※2007年12月28日(金) 10:00〜18:00
※2008年1月2日(水)〜4日(金)年始特別開館 11:00〜18:00
■休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日)
■会 場:3階展示室
■料 金:一般 500(400)円/学生 400(320)円/中高生・65歳以上 250(200)円
※1月2日(水)は無料
※( )は20名以上の団体および上記カード会員割引
※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※東京都写真美術館友の会会員は無料 ※第3水曜日は65歳以上無料

■Period: December 15,2007 to February 20,2008
■Closed Day:Monday(Tuesday if Monday is a national holiday)
■Venue:Exhibition Gallery, 3F
■Admission:Adults ¥500(400)/College Students ¥400(320)/High School and Junior Hight School Students, Over 65 ¥250(200)
※Admission is free of charge on January 2. ※The figure in parentheses refers to a group discount rate applicable to groups of 20 people or more. ※Admission is free of charge for disabled persons and their caretakers ※Admission is free of charge for members of the Tokyo Metropolitan Museum of Photography. ※Admission is free of charge for persons aged 65 or older on the third Wednesday of each month.

1960年代終わりから写真家として本格的な活動を開始した土田は、日本の土俗的な文化、ヒロシマ、高度経済成長、バブル経済などのテーマを通して、変貌する日本の姿を撮り続けています。土田の視点はつねにユニークで、作品ごとに明確なコンセプトを持ち、日本という国に対する問題意識を実験的ともいえるアプローチで表現してきました。「自己表現」と「徹底的な記録」の両面を行き来することで進化を遂げてきたこの作家の作品からは、社会性と時代性を背後に日本が抱える問題を汲み取ることができます。
この展覧会では東京都写真美術館が重点的にコレクションした土田作品に加え、最新作を含めた約140点で、氏の作家活動の軌跡を一堂に紹介します。混沌とした世相のなか、土田作品は日本と自己の関係を見直す何らかのヒントをくれることでしょう。

--- フロアレクチャー ---
会期中の第2・第4金曜日午後2時より担当学芸員による展示解説を行います。
展覧会チケットをお持ちの上、会場入口にお集まりください。
※12月28日(金)午後2時からのフロアレクチャーは土田氏もゲスト参加

--- 新春フロアレクチャー ---
出品作家と担当学芸員による年始特別展示解説
1月2日(水)、3日(木)両日午後2時〜、1月4日(金)午後1時〜

「土田ヒロミのニッポン」展関連イベント
「土田ヒロミ対談シリーズ」(仮称)開催決定!
○第1回:1月18日(金)午後6時〜8時 倉石信乃×土田ヒロミ
写真評論家の倉石氏をお迎えし、写真史をベースに土田作品を分析します。
○第2回:2月1日(金)午後6時〜8時 太田治子×土田ヒロミ
美術に造詣の深い作家の太田氏を迎え、作品を見て感じたことや抱いた思いを土田氏にぶつけていただきます。
○第3回:2月8日(金)午後6時〜8時 ピーター・バラカン×土田ヒロミ
70年代から日本在住で、異文化で活躍するバラカン氏に、、土田ヒロミの「ニッポン」と日本文化について掘り下げていただきます。
※募集方法等の詳細は、決まり次第、このホームページ内でお知らせ致します。

■主催:東京都 東京都写真美術館/産経新聞社
■協賛:日鉱金属株式会社/株式会社ニコン/ニコンカメラ販売株式会社/エプソン販売株式会社/
株式会社ポーラ/富士フイルムイメージング株式会社
■後援:サンケイスポーツ/夕刊フジ/フジサンケイビジネスアイ/iza!/SANKEI EXPRESS

◎土田ヒロミ氏の公式ホームページはこちら
→http://www.hiromi-t.com

Friday, January 4, 2008

『The Americans』再訪

あけましておめでとうございます。2008年がよい年でありますように。

年末の数日をニューヨークで過ごした。日本で近刊予定のロバート・フランクの写真集『THE AMERICANS, 81 contact sheets』(仮題)のために、写真家ご本人にインタヴューをした。83歳のマエストロは風邪をひいておられたが、長時間にわたりよくお付き合いいただいた。フランク氏は会うと「いまはまっている本」をいつも紹介してくださるが、今回はハイネ(の評伝)を読んでいた。他にパウル・ツェラン。

2008年は、フランクの写真集『The Americans』がフランスで最初に出版されてから50周年に当たる。『THE AMERICANS, 81 contact sheets』(仮題)は記念出版で、その出版元となる邑元舎のHPは次の通り。
http://www1.parkcity.ne.jp/nmoto/

2009年の1月からは、ワシントン・ナショナル・ギャラリーでコンタクト・プリント、ワーク・プリントを用いた個展を開催予定という。また近々、ドイツのシュタイドル社から1959年のアメリカ初版の体裁に基づく新装版『The Americans』が再刊される。少し小ぶりな版型でそれが新鮮だ。Amazonにもすでに載っている。

今年こそ少し時間をかけて、いまなお尽きせぬ魅力をもった写真集『The Americans』を見ていきたいと思う。