明治大学生田図書館にGallery Zeroが出来ました。殺風景なコピー室をギャラリーに改装するに当たっては、副館長の浜口稔教授−言語思想と沖縄研究がご専門−の熱意にいつの間にか巻き込まれて、少しお手伝いをしました。小さいけれど意外に天井が高く、前室の開放的なスペースも併せてうまく使えば、面白い企画展が可能になる気がします。据え付けの高輝度のプロジェクター2台などを備え、映像作品の展示や、小規模のレクチャー等にも対応できます。記念すべき第1回の企画展は、メディアアーティストの迎山和司さんと、私たちの同僚宮下芳明さんのコラボレーションによる「Flowers:the interactive pictures」 です。また展示に併せて迎山さんをゲストに第9回 ディジタルコンテンツ学研究会を開催します。ぜひご参加下さい。企画の詳細は次の通りです。
明治大学生田図書館「Gallery Zero」オープニング記念展
「Flowers:the interactive pictures」
迎山和司(映像)+宮下芳明(音響)
2008年05月12日[月]-06月06日[金]
開館時間 | 平日 8:30-22:00 / 土 8:30-19:00 / 日・祝 10:00-17:00
この作品は映像画面のまえに鑑賞者がたつと花が咲くというメディアアート作品です。花は定点撮影で撮られた実写映像で植物の時間の流れを体験できるようになっております。また音響においては、植物DNAにおける開花促進遺伝子の配列を可聴化し、「ヒラケハナ」というメッセージを聞くことができるようにしております。
チラシ/地図
http://www.dc-meiji.jp/flowers.pdf
第9回 ディジタルコンテンツ学研究会のお知らせ
日時 5月12日(月)14時〜15時半
場所 生田キャンパス 中央校舎 5F メディアホール
ゲスト 迎山和司(公立はこだて未来大学 准教授)
ホスト 宮下芳明(理工学研究科 新領域創造専攻DC系 専任講師)
「Flowers: the interactive picturesの裏側 / 直感的コンピュータインタラクション」
明治大学生田図書館に新しくオープンした「Gallery Zero」で展示されるメディアアート作品「Flowers: the interactive pictures」。このディジタルコンテンツ研究会では、この作品を支える技術や、直感的なコンピュータ・インタラクションを効果的に見せることについて講演していただきます。
Thursday, May 8, 2008
Tuesday, April 29, 2008
およそ4000のスナップ
横浜美術館アートギャラリーで5月7日(水)まで開催中の「日本のファッション 写真とイラストでたどる昭和・平成のおしゃれ」を金曜日に見ました。1950年代から現在までのストリート・ファッションの変遷を、イラストのカットアウト約120点と約4000枚の写真でたどるもので、見ごたえがありました。もちろん自分の若い頃のファッションを懐かしく思い出すこともできますが、複数のアーカイヴから抽出されたドキュメントによって構成されたこの展覧会は、スナップショットという、欲望や好奇心に支えられたまなざしの本来性をよく伝えています。共立女子短期大学と横浜美術館との連携が非常にうまく機能した事例だと思います。
Thursday, April 10, 2008
太田省吾の仕事−未来への応答
現在発売中の『舞台芸術』(特集=太田省吾の仕事−未来への応答)第13号に、「失楽園再訪−太田省吾『乗合自動車の上の九つの情景』を読む」(62-72頁)を寄稿しました。昨年亡くなった劇作家・演出家の太田省吾の「戯曲」のなかでも、最初期の作品について書いたものです。「乗合自動車の上の九つの情景」は、後にユニークな「沈黙劇」を作っていった太田省吾の原点の一つに、折しも返還直前の「沖縄」への強い想いがあったことを示す作品です。
私が継続的に近年、演劇のカンパニーARICAで上演のためのテクストを書いているきっかけには、80年代に集中して見た太田省吾率いる転形劇場の作品から受けた強い衝撃があります。当時のいわゆる小劇場ブームにはあまり乗れませんでしたが、太田省吾と転形劇場の素晴らしい役者たちの作り上げる舞台には、演劇は苦手なはずなのに実際のめり込んでいきました。今回彼の演劇論集をまとめて読んでみて、極めてポレミックなことに驚きました。
私が継続的に近年、演劇のカンパニーARICAで上演のためのテクストを書いているきっかけには、80年代に集中して見た太田省吾率いる転形劇場の作品から受けた強い衝撃があります。当時のいわゆる小劇場ブームにはあまり乗れませんでしたが、太田省吾と転形劇場の素晴らしい役者たちの作り上げる舞台には、演劇は苦手なはずなのに実際のめり込んでいきました。今回彼の演劇論集をまとめて読んでみて、極めてポレミックなことに驚きました。
Wednesday, April 9, 2008
ディジタルコンテンツ系のスタート
きょうは、この4月にスタートする明治大学大学院理工学研究科ディジタルコンテンツ系(修士課程)の学生諸君13名、専任で指導に当たる管啓次郎さん、宮下芳明さんとともに、日頃使用することになる共同研究室に机、椅子、機材を急ぎ整え、最初の本格的なミーティング。それぞれが長く自己紹介と質疑応答を行なった。途中、生田の中華料理店に移動してミーティングは続いた。なかなか個性的な顔ぶれが揃った。これまでとはカルチャーの違う、新しい仲間たちとの出会いをうまく活かして、面白い研究と実践を重ねて行ければいい。私も便乗して新しい何かを制作するためのスキルを習得したいと思う。
Saturday, March 22, 2008
スナップショットの現在
『日本カメラ』2008年4月号の北島敬三さんの連載「SNAPSHOTS」最終回の余白に、「スナップショット・ポリティクス」(94-95頁)というタイトルの文章を寄稿しました。カメラの機動性が重視され始めた頃から登場したこの技法は、携帯カメラ、デシカメの普及したいまも盛んといえますが、反面、ストリートの真実を暴露するようなかつての生々しい衝撃力が希薄になっています。北島さんの連載は、現在の写真が喪ったものを明確に想起させる、とても挑発的な仕事でした。いま北島さんは新宿のphotographers'galleryで個展「PORTRAITS 1992-2007」を4月30日(水)まで開催中で、こちらも必見です。
http://www.pg-web.net/home/current/current.html
http://www.pg-web.net/home/current/current.html
Wednesday, February 27, 2008
不可能コンテンツの挑戦
3月5日(水)、「アキバテクノクラブ」のイベントに合わせて、秋葉原駅・電気街口を出てすぐにあるダイビル6階の明治大学サテライトキャンパスでは、大学院理工学研究科新領域創造専攻のシンポジウムを三本立てで行ないます。
http://www.dc-meiji.jp/akiba/
安全学系、数理ビジネス系に続いて、私たちのディジタルコンテンツ系のシンポジウム「不可能コンテンツの挑戦」は、15:00から始まります。
「不可能コンテンツの挑戦」とは面白いテーマだと思います。例えばアートとの関連に限っても、かつてのエッシャーの版画のようなヴィジョンから、いま構想されている「コンテンツ」がどれだけ遠くに来ているのか、など新しい知見に触れることも出来そうだし、色々なヒントが得られそうです。ぜひ見に来ていただければと思います。
http://www.dc-meiji.jp/akiba/
安全学系、数理ビジネス系に続いて、私たちのディジタルコンテンツ系のシンポジウム「不可能コンテンツの挑戦」は、15:00から始まります。
「不可能コンテンツの挑戦」とは面白いテーマだと思います。例えばアートとの関連に限っても、かつてのエッシャーの版画のようなヴィジョンから、いま構想されている「コンテンツ」がどれだけ遠くに来ているのか、など新しい知見に触れることも出来そうだし、色々なヒントが得られそうです。ぜひ見に来ていただければと思います。
Sunday, February 24, 2008
写真ゲーム
3月8日(土)午後3時から、川崎市市民ミュージアムで開催中の展覧会「写真ゲーム」の関連イベント「ミニ・トーク」でお話しをすることになりました。30分ほどの短い時間です。
http://www.kawasaki-museum.jp/magazine/blog/exv/cat1/blog/383.html
川崎市市民ミュージアム http://www.kawasaki-museum.jp/
11人の写真家・アーティストが参加するこの企画展は、市民ミュージアムが長年開催してきた「現代写真の母型」のシリーズの一環です。このシリーズ展は、現代写真もしくは美術を考えるのに必要な見取り図を与えてくれる機会となってきました。写真と事実との結びつきを重視するなら、今回のテーマ「写真ゲーム」は挑発的なものに映ります。ゲームに必要なものはいつもルールとマナーだから、どのような新しいものが見られるか楽しみです。
http://www.kawasaki-museum.jp/magazine/blog/exv/cat1/blog/383.html
川崎市市民ミュージアム http://www.kawasaki-museum.jp/
11人の写真家・アーティストが参加するこの企画展は、市民ミュージアムが長年開催してきた「現代写真の母型」のシリーズの一環です。このシリーズ展は、現代写真もしくは美術を考えるのに必要な見取り図を与えてくれる機会となってきました。写真と事実との結びつきを重視するなら、今回のテーマ「写真ゲーム」は挑発的なものに映ります。ゲームに必要なものはいつもルールとマナーだから、どのような新しいものが見られるか楽しみです。
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