Saturday, September 27, 2008

開港5都市モボ・モガを探せ!

内藤廣氏設計によるみなとみらい線馬車道駅の面白いコンコースで、「開港5都市モボ・モガを探せ!横浜展」が開催中(11月30日まで)。昨日9月26日(金)、主催者であるBankARTの新しくできたスペースBankART Miniで記念シンポジウムがあった。通常のNYKは横浜トリエンナーレで使用中で、Miniは同じ建物の未使用だった一部を改装したもの。Miniじゃなくわりと広い。

パネリストは、津田基(はこだてフォトアーカイブス)、丹治嘉彦(新潟大学)、森下明彦(神戸芸術工科大学)、藤城薫(写真家/長崎)各氏と私、司会はBankART1929の渡邊曜さん。一般家庭に保管されている大正から昭和の戦前期頃までに至るモダンな肖像や風景・風物の写真を発掘し、保存・展示していこうとプロジェクトが横浜のBankARTで始まり、昨年あたりから函館、新潟、神戸、長崎へと展開したもの。私以外の他のパネリストの方々は、実際にこのプロジェクトを進めている当事者だった。私は横浜と写真の関わりや、近年注目されるアノニマスなスナップショットの意味について少し話した。参加者の多くが、見出された写真を人と出会い、ネットワークを築くための情報の「核」のように捉えていた点が印象的だった。各都市で開催される展覧会の期限を超えて継続されるというこのプロジェクトが、従来にないネットワークの拡がりと、「中央」からではなく各都市からの発進力を強化するものへ発展していくと面白い。