Saturday, January 10, 2015

都市のしおり—作品・資料・図書の展示

明日1月11日(日)から1月20日(火)まで、明治大学生田図書館Gallery ZEROで、「都市のしおり—作品・資料・図書の展示」と題した展覧会を開催します。大学院生・大学生の制作した作品に加え、ゲストとして写真家の金村修さんの参加を得て、近作のカラー動画作品「Dead-Stick Landing」を展示します。


他に本展では、1973-74年に『朝日ジャーナル』誌上で連載された「グラビア・都市」をいくつか紹介しています。以下はその解説(拙稿)です。

《1970年代初頭の『朝日ジャーナル』は、70年の安保改定を期に高揚した学生・市民の政治運動が急速に著しい退潮を迎える中、規定路線として定着していく高度経済成長において、その暗部とも陥穽ともいうべき公害、自然破壊、都市問題などを頻繁にテーマに取り上げている。
 同誌のグラビア頁は、社会的なテーマにリアリティを与えるものとしても存在した。したがってそこに記されるキャプションと写真との提携は、極めて密接であった。その限りでは『朝日ジャーナル』もまた、占領下を脱した1950年代以降の日本のグラフ・ジャーナリズムが、総合雑誌を舞台に展開してきたグラビア頁のエクリチュールの「伝統」を踏襲する。
 しかしながら、ここに展示する同誌の「グラビア・都市」には、そうした伝統に拘泥せず、むしろその予定調和的な構成を破壊するような、挑発に満ちた「方法」が見られる。1973316日号から連載が開始され、翌74315日号まで1年間、52回にわたって続いた「グラビア・都市」は、記号学的分析、しかもミクロロギー(微視的分析)というべき、都市の構成要素を成す細部への徹底した凝視によって、都市的なるものの虚妄を多角的に鋭く衝いている。同時にそれは、1980年代の日本に顕在化することになる「都市論」を先取りする試みでもあった。この連載には、クレジットされているだけでも荒木経惟、関谷勲、中川道夫、森山大道、山田脩二など有為の写真家が含まれ、また文明批判的な視点に定評のあるグラフィック・デザイナーの木村恒久はフォトモンタージュを披露、中平卓馬も何度かあえて匿名で写真を提供している。》