東京新聞に書評を書きました。書きながら、2005年の横浜トリエンナーレのことを思い出しました。川俣正総合ディレクターによるこのトリエンナーレが開催された当時、横浜美術館の学芸員だった私は担当ではなかったものの、同僚や上司たち、そして見知らぬヴォランティアの若者たちがこの仕事に駆り出され、強く自発的にインヴォルヴされていく過程を見ていました。少し離れた近傍にいた私もまた、少なからず衝撃を受けました。
「書評 鷲田清一著『素手のふるまい アートがさぐる〈未知の社会性〉』」、『東京新聞』2016年9月11日付朝刊、11頁。