Wednesday, November 30, 2011

久高島、那覇のあーまん


11月10日(木)-13日(日)久高島と那覇を訪れた。静かな島を自転車で回ると道端や海岸であーまん(ヤドカリ)を多く見つけた。12日(土)に那覇に戻って、県立美術館で「東松照明と沖縄 太陽へのラブレター」、ジュンク堂那覇店で高良勉さんと仲里効さんの講演。講演後、高良さん仲里さんに川満信一さんが加わって喫茶店で雑談をしているとき、高良さんと川満さんがなぜかしきりにあーまんの話をされた。とくに八重山に残る創世神話の主人公で、ニンゲンの祖先としてのあーまんの存在は示唆的だ。間借り人・非所有者。当山昌直氏の研究によればあーまんの生息地と古風葬の行われた場所がほとんど重なっている。あーまんの神話は、奄美・沖縄にみられたアマン文様の手の針突(入れ墨)に痕跡として定着し、「アーマンユー」(昔の世、神代)や「アーマンチュ」(天人、特に巨人神)とも関わりがあるという(「沖縄の古風葬とオカヤドカリ類」「オカヤドカリに関する民俗的伝承」。安渓遊地・当山昌直編『奄美沖縄環境史資料集成』南方新社、2011年所収)。夜、再び美術館。月夜の前庭で歴代の「とぅばらーま」大会の優勝者を集めた「夜会」を聴く。トリは宮良康生先生で出身地の与那国ヴァージョンが強く心に残る。
http://www.youtube.com/watch?v=LtwLSUzI9pw